重ねられた生活 170520~0526
どうにも日記が観念的すぎると言うか精神世界すぎるというか。過ぎるというほどではないけれど、それでもほら、死後研究してほしいみたいな欲求があるから(あるの?)どうしてもそういう記述になるわけだけれども、僕だって「生活」をしているわけで、そういうことも書いてもいいかなと思い始めている。本当は人生をいきたいけれど、生活も記せば人生の一部かなって。
0520(Sat)
夜にでかけてしまったものだから、寝るのが朝方になってしまってそれはそれは極端に寝不足になりながら仕事場へ行く。行けばいきなり不快感の塊の出来事にまとわりつかれてサイテー!などと。そんなの大人げないからリラックス・リラックスと思うけれど「今日のあおいさん怖いですよ」と結局言われる。反省。なるべく年下のみんなには優しくしようと思うのだった。
帰宅して晩酌にはGRAND KIRINのIPAとJPLを連れてきた。「ホップ愛香る」て書いてある。愛が香るってすごいなとか思う。ceroが関係している。だから買ってきたのだ。そのイメージに引っ張られたからなのかもしれないが、みんなで飲む味だなと思う。
グランドキリン FIND YOUR STYLE(cero『陸のうえの晩餐』JPL ver.)
netflixで『breaking bad』を見ている。冴えない化学教師が病に侵され、遺される家族のために金を残してやろうと犯罪に手を染める話だ。脚本がとても優れているように感じる。無駄がない。ミニマルでストイックな構成。
『リトル・フォレスト』の夏編を見る。朝の光がとてもよい。橋本愛がたくさん食べている。生きるために食べる。食べるためにつくる。いいよな。フィジカルで何かを代謝する様が心地よい。そこにはどこか憧れめいたものがある。映像の気持ちよさったらない。それはきっと身体性を経由した地方の姿だからだと思う。そういえば最近、身体の声を聞いていない。
主題歌がFlower Flowerだった。YUIのことはずっと高く評価していた。やっぱりこの人の声は好きだ。まだ遅くないからシューゲイザーやってほしい(10年以上言ってる)
YUI領軍【FLOWER FLOWER】/ 夏 (橋本愛主演《小森食光/夏秋篇》電影主題曲)
0521(Sun)
休日。昼ぐらいに眼が覚める。平日の無理がすごいので、すっかり出不精になってしまった。少し先に来客の機会が控えているので片づけでもしようと思い立つ。腰を据えて掃除をする時間すら今は貴重だ。…というはずだったのに、結局netflixをうろついたり本を読んだり、逆転2ランを浴びたりしているうちに日が暮れてしまった。今日はとても暑かったから今くらいがちょうどいいか、と思いシャワーを浴びて出かけて行く。
夏が嫌なのは日中と夜間、あるいは日をまたいでなお気温にほとんど差がないこと。情緒がないよな、まったく。そんなことを考えながら、人生ではなく生活に必要なものだけを買おうといわゆる必需品というものを購入する。部屋に戻って魚を食べる。今日はGRAND KIRINのセゾンビールを飲む。軽くて飲みやすくて好みだ。暑いときにはピッタリだなと思うのだけれども、ぬるくなるとさらに美味しくなるコレは、では本格的な暑さに耐えられるのだろうかという疑問がわいてきた。
夜にWZ!の音楽記事を書いたりまたnetflixをうろついたりしているうちに眠気。明日はもっとまじめに生きようと思う。髪を切りたい。
0522(Mon)
仕事を終えて部屋に戻ると友人から僕に似た人物がある作品に出ている(自分の名誉のために作品名などは伏せておくことにしよう)という知らせを受け、観てみる。確かに似ている。振る舞いが。
こういうケースがなぜか僕はよくあって(よく、といっても他の人の件数を知っているわけではないのだが)その都度だいたい「似ている…!」と(「…!」が重要)なるのだけれども、それはとても不思議なことのように思える。自分は「似ている」と言われたので「似ている」個所を捜しているからそう思うだけなのではないか、というのがあって、だから彼ら彼女らが見ている自分はもっと違うもののはずなのにという感覚。案外隠しおおせていないのだろうか。
0523(Tue)
帰宅するとマンションの自動ドアの調子が悪かったらしく、うんともすんともいわないので手で開けた。生まれて初めての体験…!なぜか閉まる力は作動しており、一苦労だった。明日はごめんこうむりたい。
大森靖子の「コミュニケイション・バリア」をリピートする。「どんなシャンプー使っても ああ あの娘になれない」このストラグルも焦燥感もとても良く分かる。でも僕には10代がなかったのだなとも改めて思うのだ。自分にはティーンネイジャーの季節が遅れてやってきて、内側で暴れ回ってるのだ。どうするんだろう、ここからもう1歩、大人になれるの?どうなんだろうね。
0524(Wed)
エレベーターで無限を感じた。
最近、通勤・帰宅中にかわいらしい女の子やオシャレな女の子を見るのが楽しいなとおっさん全開の思考になることがあってああやだやだと思っていたのだけれども、なんというか、女の子のことを女の子というだけで僕は好きなのではないかと気づき始めている。そのしんどさも、華やかさも、なんか全てが愛おしい。女の子はみんなかわいい、と言った時の君の心底嫌そうな顔を思い出すたびに笑ってしまう。発言の真意は自己評価の低さに起因するもので、「僕なんかに誰がかわいいとかかわいくないとか言えない。僕からしたらみんなかわいいよ」という酷いアレなんだけど、まあそうだよね、出てきた言葉だけ聞いたらとんでもないよね。本当は性別とか関係なしに、愛を重ねられればいいんだろうけど。このあたりは僕がモデルのコたちを好きな理由と併せてちゃんと整理したいと思っている。
ところで「かわいい」とは相手を下に見てるから出る発言だ、みたいな言説があるけどいまいち賛成できない。かわいさの隣には崇高さとか気高さがある。でも僕が誰かをかわいいというとき、それはきっと僕を含んだ世界を見て言っている。俯瞰やメタと「上から目線」は厳密には違うはずなんだけど、その辺りの混同が受け手にも視線の出し手にもあるんかね、とか思う。
ピース又吉氏のインタビューが目の前を流れていく。思い出したようにnetflixで『火花』を見始めた。
0525(Thu)
仕事の合間に書店に出向く。書店というものに入ったのがえらく久しぶりに感じる。今は仕事の行き帰りで『観光客の哲学』を少しずつ読み進めていて、家では『白痴』を読んでいる。谷崎の『痴人の愛』が気になっているので店頭でパラパラと。その他いくつかの人文書や詩集を眺めた。1冊読み終わらないと1冊買わないよ!と決めている。書店にいるとあっという間に時間が過ぎる。休憩時間の全てをそれに使った。
眠れなかったので『四畳半神話体系』をごろごろしながらタブレット(2代目である)で見ていた。3回目、だろうか。原作どこにしまったっけ。どっかで何か書くかも。
0526(Fri)
仕事が立て込んできた。くそ、口内炎め!『Breaking Bad』はシーズン2の5話まで来た。ジェシーに家を貸してくれたおねーさんがステキだった。
買わない!と決めていたのに結局『痴人の愛』をkindleで手に入れる。部屋に積まれるわけではないからと罪悪感は薄め。
GRAND KIRINとTOKYO CRAFTのセゾンをそれぞれ飲み比べ。前者の方が好みかなあ。といっても後者はとんでもない速さで飲み干してしまったのだけれども。でもGRAND KIRINの方は(あるいはセゾンビールという種類がそうなのかもしれないけれど)やはりぬるくなっていくとそれはそれでどんどん美味しくなるのでそこがサイコーだ。だらだら飲みたい。ラベルとビンも好みだ。女の子を好きになるときと同じ感じで好きになっている。
「子供じゃないもん17」の「傷ついてよ」はやっぱり辛さがある。モータウンビートに乗せた戯画的なポップソングが心地よくて何度も聴いてしまうけど、そのたびに判決を言い渡されているような気分になる。
勉強しなくちゃ、とは思っているのだけれどもどうにもこうにも毎日がストレスフルで、家に帰るとぼーっとnetflixを漂ってしまう。環境に慣れるまではこれでいくしかないのかなあ。『ソーシャル・ネットワーク』を冒頭30分だけ見て眠いのでダウン。今週はここまで。