重ねられた生活 170527~0602

0527(Sat)

久しぶりに快晴という感じだ。強めの風を嫌だと思わない気候が5月のよいところなのに、今年はさっぱりだったなと思う。髪を切って、風に吹かれてうろうろと。本を(読み終わっていないのに!)結局買いに行ってしまう。MEN'S FUDGEの最新号(次の休みには服を買いに行こうかなと思っている)と、岡崎京子リバーズ・エッジ』の復刻版、苫野先生の『はじめての哲学的思考』の3冊。他にもほしいのがあったのだけれども、置いていなかった。なるべく早く読まなくちゃ。隣で会計をしていたお嬢さんがviviを買っているのがなんとなく視界に入った。やっぱり玉城ティナ嬢は抜群の存在感だ。部屋に戻ってTumblrに何枚かpostする。
 
野球を見ながら(勝った!)お酒を飲んで、少し片づけを進めて映画やドラマを見る。夕刻、眠くなったので仮眠をとる。仮眠をとるとき椅子とかではなくちゃんとベッドに横たわるのだけれども、正式な方向?とは逆向きに眠ることにしている。短い時間で起きるんだぞ!と自分に言い聞かせるおまじないのようなものだ。
 
夜中に『リトル・フォレスト』の秋編を見る。橋本愛の農作業や釣りの際に発される「ほっ」「よっ」がかわいい(だがとてもたくましいのだ)。夏編と比べても料理のシーンに静謐さがあって、夢中になってみてしまう。ミニマルな音楽との相性のよいシーンが沢山あった。そもそもが自然の音だけでも十分成立している作品だから、音楽をそこに当てはめたときにちゃんと調和がとれるようにしたのは苦労したことだろうと思う。音楽は宮内優里。to rococo rot的なものを感じる。クルミを割る音をちゃんと利用しているのもよかったな。地元の方たちが沢山出てきて、その言葉の響きに懐かしさを覚える。秋という季節がちゃんとそこにあって、今となってはそれすらも懐かしさの対象なのではないかと今住むこの街の気候を思った。
 

「ねえ…わたしがいない間も、毎年田植えして…稲刈りして…くるみひろって?」
「そうだよ。いち子ちゃんが生まれる前からずーっと。毎年毎年ずーっとだ。」

 
僕が記録と記憶のことを考えていたのは何年前のことだろうか。また考えてみたいものだ。さて、母親の「Not Standard」な農法に悪態をつきながらも、その美味しいシチューとソテーを前に「美味いのに美味いと言えない」いち子の表情が抜群に良かった。映像だけで延々と見ていられそうだったが、失踪した母親との関係性を軸に物語が前に進みだした。郵便屋さんがポストに入れずに必ずいち子に手渡しするのが良い。

 
 

0528(Sun)

結局今日も13時間以上働いてしまった。うう。。
 
 

0529(Mon)

部屋に戻り、シャッフルで音楽を流していたらRed Hot Chili Peppersの「Californication」が流れてきて、久しぶりだななどと思う。11歳の頃に東京から引っ越してきたおばあちゃんっ子の転校生が、チリペッパーズを好んで聴いていたのを思い出す。
 

Red Hot Chili Peppers - Californication LIVE Slane Castle 2003 (Ultra HD)

 
 

0530(Tue)

仕事の辛さというかイライラがひどいのだけれども、それゆえに何とかその自分と人生を生きようとしている自分とを切り離そうという動きが自分の内側から起き始めているので、その胎動を歓迎している。もう少しで『観光客の哲学』を読み終わりそう。少し前に読んだ『勉強の哲学』に書いてあった自分史めいたものを書こう書こうと思いながら書けていない。
 
『ラブ』のS2を見始めているが、新シーズンに入ってからやたらミッキーがいじらしくて可愛いのでよい。『ハウスオブカード』のS5が配信されている…!楽しみに取っておこうと思う。…油断するとnetflix日記になるので気をつけたい。
 
短歌を詠んだ。
 
6月がすぐそこだ。あの冬からどんどん離れていってしまうのだなという感じ。まるでそんな季節はなかったかのように進んでいく。そうでなくても、不快だというのに。
 
 

0531(Wed)

勉強のペースを少しずつ(本当に少しずつなのだが)取り戻し始めていて、それは抵抗だねと思う。理由はなんであれちゃんと勉強しているのは良いことだ。勉強は、楽しいものだもの。
 
 

0601(Thu)

くたくただった。終電のこの車両には、スマホの画面を嬉しそうにのぞく男性と、90年代のジャンキーのような女性と、空き缶、そして僕だけが乗っていた。新しい職場につながるこの路線は昼も夜もどうしても好きになれない。
 
最寄駅に着いてから遠回りをして帰ってくる。そして飲む。最近はクラフトビールばかりだったが、久しぶりにビーフィーターなどを飲む。ジンは好きだ。部屋で飲んでばかりでよくないなと思いながら、出かけていく億劫さには抗えない。だから、せめてものと思ってベランダに出て飲んでゐる。嗚呼。ここは退屈、迎えに来て。
 
 

0602(Fri)

服と靴を捨て、本棚にスペースを作るべく古い本を捨てる。10年近く眠ったままだった音楽関係の機器も捨てる。それでもまだ服はしまいきれないし、靴は棚に入りきらない。本棚は言わずもがな。昔から持ち物が多すぎるんだ。それでも以前より部屋が呼吸をしている。でもそれは僕にしか分からないことだ。
 
『親愛なる白人様』を何話か続けて見る。たとえば日本の大学を舞台にして何かを描こうと思ったときに、社会と実存とが結び付くようなシリアスさは何があるのだろうかと思った。『13の理由』はハイスクールの物語だったけど…同じようなことを考える。サニーデイが突然新作をドロップしていた。北米のシーンみたいというか、時代をちゃんと見ているというか。聴けるのはもう少し先になりそう。仕事でいっぱいいっぱいの今週はここまで。