2017-03-01から1ヶ月間の記事一覧

2017年3月23日の断片日記

▼家電量販店でブックライトを選んでいるときも、仕事の間も、仕事を終えて部屋に戻るときも自分以外のことを考えていた。それでも荷物を片づけて温かい飲み物を準備して自分のことを思ったとたんに、10代のなかった僕にも青春の終わりが訪れたのだと気がつい…

2017年3月21日の断片日記

▼ いうまでもなく本は単に読むためのものばかりとは限らない。というのは、読まれつつある時だけ本の効用があるのではない。いつでも読み得るということ、否いつでも楽に見ることが出来るということが、本の効用なのであるから、読まなくても何か所有すると…

2017年3月20日の断片日記

▼人間の関係というのは劇的に始まったからといって劇的に終わらなければならないということはないようだ。頼りない逢瀬の契りは5日遅れでふらふらと不明瞭に始まり、そのまま曖昧に果たされた。僕らは交わす言葉も少なに、そしてありがとう・さようなら・元…

2017年3月19日の断片日記

▼自分の中に湧き上がっている感情を理解するためには、感情の容器に(感情そのものを掬いあげるための)理解のスプーンを差し込むスペースが必要だ。今はそれすらもないほどに、容器の中がギチギチに詰まってしまっている。次から次へと色々なことが起こって…

2017年3月11日の断片日記

▼いまだに態度を決めかねている都市(それはそれで意味も救いもあることだとは思う)を横目に、もはや「忘れない」とかそういうレベルの問題ではなく「忘れるわけないだろ」に到達してしまっている多くの人々にとっては、この日付自体に役割はないだろう。そ…

2017年3月9日の断片日記

▼役割を脱いだところの対人においてハードルがぐっと低くなっているのを感じる(それでもまだまだそびえたっている感はあるが)。もはや何が原因でこんな風になってしまったのかも分からないが、それでも最近の具合を見るに、ずっと伸びたテープのようになっ…

2017年3月4日の断片日記

▼汚れてもいいやと選ばれた服たちのことを、脱ぐときになってやっと少し考えて、かわいそうなことをしたかなと後ろめたさがやってくる。本当は汚しても、汚れてもいい服なんてないはずなのにね。 ▼「えいや」を詰め込んだ1日。いざ「えいや」のそのときが来…

2017年3月3日の断片日記

▼「僕の」季節の変わり目である。でも、変わり目であるというのはおごった考えであって、本当は終わり目であるのかもしれないなどと考える。もうずっと、最後の日々を過ごしている。 ▼というようなことが頭をもたげていたのが2月の下旬で、気がつけば暦は既…